読書 東野圭吾「卒業」大学4年生の青春ミステリー
加賀恭一郎シリーズ
東野圭吾「卒業」を読みました。
今まで何冊か読みましたが、
大学4年生の加賀恭一郎でした。
まだ、刑事になる前の話
大学4年生といえば、ゼミに
就職に恋にいろいろと充実の
学生生活と青春です。
そんな加賀恭一郎も、進路には
迷っています。お父さんは「刑事」
仕事が原因なのか、加賀の母は蒸発。
刑事になると、家族を不幸にして
しまうのでは??と思って「教師」
になろうかとも迷っている。
でも、彼のいろんな行動が
「刑事」にしか見えない。
「教科書よりも黒革の手帳が似合う」と
言われているのに納得します。
大学時代から、事件について調べ上げ
アリバイや予測や行動
どっちが刑事なのか?と思うくらい
大学時代で「刑事」に仕上がっている
ところもこの小説の見どころ
加賀恭一郎シリーズは、まず
「卒業」から読むべきでした。
で、本題に入ると・・
卒業を控えた大学4年生の秋
男子3人、女子4人の
グループに起こる不可解な事件
仲良しグループの女子のお友達が
二人も死んだ。
自殺なのか?
いや、自殺するような子じゃない・・
他殺なのか?
高校生からの親友
沙都子は、毎日日記をつけている。
大学生らしい日記の内容で、気持ちや出来事
彼氏のこと、就職の悩み、家族とのこと
うれしいことや、悲しいことを毎日
欠かさず書かれている。
刑事はこう言う
「日記は、だれかに見られるという
思いがあるから必ず正直にすべてを
書くものではない」
仲間たちは残された日記から
真相を探っている。
空白のこの夏の日に何があったのか?
どういう心境だったのか?
彼女が下宿している入口には、
とても厳しい管理人いる。
彼氏は、簡単に下宿先には侵入できそうに
ない。
彼は沙都子のところに行ったのか?
親友で男女で仲良しグループ
そしてグループには彼氏だっている。
誰にも打ち明けられない秘密が
あるらしい。
でも、うわさって怖い
ゼミ仲間から聞かなくてもうわさが
聞けるのだ。
大学生なら一度は経験あるかも
しれないゼミ合宿
飲み会で、ちょっとはめをはず
したかもしれない?
そんな聞きたくなり噂を彼氏が聞いた
なら彼氏はどうする?
そして、第二の事件が起こる
このグループの恩師の先生との
お茶会で行われた「雪月花之式」で
毒物死
グループみんなは、何かあったときには
お茶を飲みながら、恩師の先生に相談
するような素敵な関係性
この2つの事件が他殺となれば
動機はなんなのか?
そして、この2つの事件はつながって
いるのか?
大学4年生の青春ミステリー
7人それぞれが、卒業を間近に
それぞれの悩みをかかえている。
就職が決まっても上京することが
いえない。親の期待とプレッシャーの
中での部活の試合
優秀だと期待されてゼミの先生に
気に入られるようにがんばっていること
親友には言えない悩み
など、
大学生ながらの悩みだな。
と思いながら読みすすめていきました。
事件の真相がわかるにつれて
みんなの心の中が見えてきました。
恩師は、この大学生の悩みをどんな
気持ちで聞いていたのだろう?
そして、真相に気づいたときの
行動がなんだか涙がでました。
「剣道」「お茶」詳しい人が読むと
その事件の状況がより把握できる
内容だと思います。